マッシュキャンプといえば焚き火…
焚き火といえば二次燃焼…
そう思って二次燃焼の焚き火台を探していたとき(2020年当時)に出会ったのがソロストーブ(Solo Stove)でした。
あの小さなドラム缶から放たれる、360度の二次燃焼の炎に一目惚れして、ファミリーキャンプにおすすめサイズだった「レンジャー」を購入。
今回は実際にソロストーブ「レンジャー」を5年使ってみたリアルな感想と注意点を徹底解説します。
・ソロストーブ、カッコいいけど高いし失敗したくない…
・レンジャーのサイズ感って実際どうなの?
そんな不安や疑問を持っているキャンパーさんの背中を押す(あるいは踏みとどまらせる?笑)判断材料になれば嬉しいです。
結論からいうと



今では我が家のキャンプに欠かせない「不動の1軍ギア」
ソロストーブ「レンジャー」とは? 基本スペックと仕組み
まずはレンジャーのサイズ感やスペック、そして最大の特徴である二次燃焼の「仕組み」について解説します。
基本スペックとサイズ感
レンジャーはソロストーブのラインナップの中で「中型」に位置しますが、日本のキャンプ事情で考えると「大型焚き火台」の部類に入ります。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| サイズ(使用時) | ・高さ:約40.5cm(本体+スタンド+クッキングリング)![]() ![]() ・外径:約38cm ![]() ![]() ・内径:約33.5cm ![]() ![]() ・クッキングリング内径:約27.5cm ![]() ![]() |
| サイズ(収納時) | ・高さ:約32cm![]() ![]() ・幅:約38cm ![]() ![]() |
| 重量 | 約7.5kg |
| 材質 | ステンレススチール(SUS304) |
なぜ煙が少ない?「二次燃焼」の魔法


ソロストーブ最大の特徴は、独自の二重壁構造が生み出す「二次燃焼」です。
- 本体下部の通気口から空気を取り込む
- 本体外周側の、中空になった壁の間を通ることで空気が温められる
- 上部の通気口から温められた空気が排出され、煙(燃え残ったガス)を再度燃やす
このサイクルにより、驚くほど煙が少なく、薪を灰になるまで完全に燃やし尽くすことができるのです。



なるほど!
【重要】旧モデルと最新「2.0」の違い
これから購入される方には朗報です。
私が所有しているのは旧モデルですが、現在販売されている「レンジャーキット 2.0」は旧モデルのデメリットが解消されています。
- 旧モデル:
- ❌ 「一体成型構造」:灰を捨てるのに重い本体ごとひっくり返す必要があった(これが本当に大変!)
- 最新「2.0」:
- ⭕️「灰受け」と「ロストル」が別体化(着脱可能):本体をひっくり返すことなく灰捨てが可能に!
後片付けが劇的に楽になっている最新「2.0」は間違いなくおすすめです!



さすがソロストーブさん!
5年使って実感!レンジャー「11の魅力」
2020年に購入したレンジャーを5年間使い続けてみて、私が感じた11の魅力(メリット)をご紹介します。


特徴 1. 炎がとにかく美しい


なんといってもソロストーブの一番の魅力は、あの美しすぎる二次燃焼の炎!
あの360度の二次燃焼の炎は、他の焚き火台では真似できません。



キャンプの夜が変わります!
レンジャーの大きさなら、二次燃焼を十分に味わうことができます。
ぜひともレンジャーの二次燃焼を体験してみてください。
特徴 2. シンプルなデザインでかっこいい


レンジャーは無駄のないシンプルなデザインであるため、どんなキャンプサイトにもなじみます。
「置いてあるだけで様になる」存在感は、所有欲をしっかり満たしてくれます。
特徴 3. 高い耐久性


5年間、かなり過酷にガンガン燃やしていますが、本体の歪みは一切ありません。
継ぎ目のないステンレス(SUS304)の一体成型構造は非常に頑丈です。



一生使い続けたい!
特徴 4. 誰でも簡単!着火性のよさ


「煙突効果」により、空気が効率よく循環します。
着火剤を使わなくても、マッチ1本と少しの焚き付けだけで簡単に火が起きます。
「燃料は小枝などを現地調達する」というソロストーブの原点を感じられるポイントです。
特徴 5. 煙が圧倒的に少ない


着火直後こそ多少の煙は出ますが、二次燃焼が始まると煙はほぼ消えます。
他の焚き火台と比べると服や髪に焚き火特有のニオイがつきにくく、煙が目に染みて涙が出ることもありません。
これに慣れると、他の焚き火台には戻れません。
煙が完全にゼロというわけではありません。
焚き火台のそばに長時間いれば、多少のニオイはつきます。
特徴 6. 大きめの薪もそのまま放り込める


ネットで販売されている薪は、30cm〜40cmの長さのものが多いです。
レンジャーは内径が33.5cmあるので、一般的な薪であれば収まりますし、数cm程度ならはみ出しても気にせずガンガン入れられます。
着火後は放り込むだけでいいので、子どもたちに「薪、足しといて〜」と気軽にお願いできます。
特徴 7. 廃材や湿った木でもよく燃える
私はDIYで出た端材を溜めておいて、薪の代わりにしています。
他の焚き火台では燃えにくい塗料付きの木材や湿った木でも、レンジャーの超高温火力なら完全燃焼してくれます。



薪代が節約でき、廃材も処理できて一石二鳥!
特徴 8. マシュマロ焼きに最適


レンジャーは、付属のクッキングリングによって炎が内側に寄せられるため、本体横側は熱くなりにくくなっています。


他の焚き火台でマシュマロを焼こうとすると手も熱くなってしまいますが、レンジャーなら手が熱くなりにくく、子どもがマシュマロを焼くのに最適なんです。
お子様から目を離さないでください。火力や風向きには十分注意してください。
特徴 9. 燃え残りが少ない


レンジャーは熾火(おきび)の燃焼時間が他の焚き火台よりも長いため、燃え残る灰の量が極端に少ないです。
実際に使ってみて、燃え残りの少なさに私も驚きました。



えっ、こんなに少ないの?
また円筒状のため、灰が飛び散ることがなく、焚き火台周辺をきれいに保つことができます。
特徴 10. 個性的で注目される
どこの焚き火台ですか?



ソロストーブのレンジャーです(ニヤリ)
購入当初は「どこの焚き火台ですか?」と何度か声をかけられました。
スノーピークやユニフレームは定番ですが、レンジャーはまだ被ることが少なく、サイト内での存在感は抜群です。
特徴 11. 子どもと一緒に焚き火を楽しめる


レンジャーはファミリーキャンプにちょうどよいサイズの焚き火台です。
いつの間にか子どもと一緒に焚き火台を囲むのが当たり前になりました。
最近では、子どもたちが順番にマッチを投入し、「誰が着火できるか」を競うイベントが定番になっています。
5年使ってわかった「5つの注意点」と改善策
よいことづくしのようですが、購入前に知っておくべきデメリットもあります。
とにかくデカい(積載問題)


一番のデメリットは収納時のサイズが大きいことです。
折り畳めないため、車のトランクをかなり圧迫します。
逆に、積載問題さえクリアできればレンジャーを買わない理由はありません。
- 解決策①
- 積載量を増やす
レンジャー購入時、我が家の車はミニバン(VWシャラン)だったため、積載量を増やすためルーフキャリアを取り付けました。

- 積載量を増やす
- 解決策②
- キャンプ道具をコンパクトにする
テント、テーブル、チェアなど、コンパクトに収納できるものを選ぶことで、車載時のスペースを確保できます。
- キャンプ道具をコンパクトにする
火力調整が難しい(料理には不向き?)


レンジャーは燃焼効率が良すぎるため、ちょうどよい火力を維持するのが難しいです。
私の経験上、レンジャーは焼き料理には向いていません。
以前スキレットを使って肉を焼いたらスーパーレアな焼き具合に!
あまりにも火力が強すぎて、中に火が通る前に肉が焦げてしまいました。
レンジャーで料理をするならダッチオーブンやホイル焼きなどがおすすめです。
薪代がかかる
よく燃えるということは、それだけ薪の消費も激しいということ。
調子にのって燃やすと一晩で2〜3束の薪を使うこともザラにあります。
私は前述のとおりDIYの端材を薪の代わりに燃やすことで薪代をおさえています。
あとは針葉樹の薪ではなく、長持ちする広葉樹の薪がおすすめです。


灰が捨てにくい(旧モデルのみ)
私が持っている旧モデルは、灰の受け皿が一体のため、本体をひっくり返して灰を捨てる必要があります。
しかもユサユサと揺らさないと灰が出てこないため、かなりの重労働です。



安心してください
現在販売されている「レンジャー2.0」は灰受けが外れるため、もっと簡単に灰を捨てることができます!
正直、かなり羨ましいです。
専用の収納袋に収納しにくい
「レンジャー キット 2.0」には専用の収納袋が付属していますが、この収納袋がジャストサイズすぎて収納時に少しだけ苦戦します。
私がやっている収納方法を紹介しますので、収納しづらいと思ったら、ぜひとも一度試してみてください。
収納方法



やってみてね
まず収納袋のふちを外側に折ります。これにより本体(下部)を袋に入れやすくなります。


本体(下部)を袋に入れたら、袋のふちを持ちながら徐々に袋に収めていきます。


本体がすっぽり収まったら、ふちを元に戻して紐を締めれば収納完了です。


レンジャーと一緒に使いたいおすすめアイテム5選
焚き火シート


レンジャーは、灰こぼれが少ない方ですがゼロではないため、地面保護のための焚き火シートが必要です。
キャンプ場によっては焚き火シートの使用が義務づけられているところもあるため、焚き火シートは持っておくことをおすすめします。
私が使っているのはamazonのベストセラー品です。安くて保護性能もあるのでおすすめです。
ペレットアダプター


先日アウトドアショップで見かけたのですが、専用のペレットアダプターが登場していたのです。
ペレットアダプターがあれば薪だけでなくペレットも燃料として使えるようになるので、燃料代をおさえることができます。



現在購入を検討中です
陣幕


陣幕は風防としてだけでなく、熱を反射させて暖かさを倍増させることもできるため、ぜひとも一緒に使いたいアイテムです。
写真を撮った日もそれなりに風がありましたが、陣幕があったので心配なく焚き火を楽しめました。
陣幕はいろいろありますが安いものでも大丈夫です。
五徳・スタンド


レンジャーで料理をするなら五徳かスタンドがあると便利です。
本体やクッキングリングにロストルを置くこともできそうですが、本体・クッキングリングが傷つきそうなので、私はHIBANAS(ヒバナス)さんの五徳スタンドを使っています。
レンジャー用にカスタムオーダーしたので、高さもサイズもジャストフィットです。
スノーピーク「ジカロテーブル」


最後のおすすめアイテムはスノーピークの「ジカロテーブル」です。
レンジャーを囲んで家族だんらんを楽しむならジカロテーブルがおすすめです。
ジカロテーブルがストーブガードの役割も果たすので、特に小さなお子さんがいるご家庭におすすめ!
おまけ:ソロストーブの歴史とレンジャー会
ソロストーブの歴史


2011年、アメリカ・テキサス州でジェフとスペンサーのジャン兄弟によってSolo Stoveは誕生しました。
アウトドア愛好家のジェフが、既存のキャンプ用ストーブへの不満から自ら開発に着手。
「燃料は現地調達」「少ない煙」
第一号製品「Solo Stove Lite」はそのコンセプトが受け入れられ、瞬く間に人気ブランドへと成長。
その後もヒット作を開発し、人気ブランドへと成長していきました。
レンジャー会
レンジャーを持っているキャンパーが集まるオフ会、その名も「レンジャー会」というものがあるようです。
私もいつかは参加してみたいと思っています。
まとめ:レンジャーでキャンプの夜が変わる!
ソロストーブ「レンジャー」は、単なる「火を燃やす道具」ではありません。
ファミリーキャンプの夜を、特別な時間に変えてくれる最高のパートナーです。
- 圧倒的な美しさ:二次燃焼の炎をずっと眺めていられる
- 子どもと一緒に楽しめる:着火や薪入れが簡単で、子供も参加できる
- 癒やし効果:煙が少なく、快適に炎のゆらぎに没頭できる
「車載スペース」というハードルさえクリアできれば、そこには今までにない焚き火体験が待っています。
レンジャーは他の焚き火台と比べると値段は高くなりますが、値段以上のものが得られます。
次のキャンプではレンジャーの炎を囲んで、子どもと特別な夜を過ごしてみませんか?












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