「焚き火って水をかけて火を消せばいいんでしょ?」
マッシュ実はその消し方、間違っています。
焚き火の後始末を一歩間違うと火傷や火災を引き起こし、せっかくのキャンプが台無しに。
そこで、この記事では焚き火の正しい火の消し方と、やってはいけない方法をわかりやすく解説します。
この記事を読めば、初心者でも焚き火の不始末から起こりうるリスクを一気に下げることができます。
正しい火の消し方をマスターして、キャンプの醍醐味である焚き火を安全に楽しみましょう。
- 焚き火の正しい火の消し方
- やってはいけない火の消し方
- 揃えておきたい消火グッズ
- 焚き火を上手に終わらせるコツ
- 焚き火を安全に楽しむ豆知識
「寝る前に完全消火」が焚き火の大原則
キャンプでは、寝る前に焚き火を完全に消火させるのが大原則です。
マッシュ消えたように見えても薪や炭の中心部分には熱が残っているんです。
この熱をもった燃え残りが突風などによって飛ばされ、落ち葉などに引火して火災を引き起こすリスクがあります。
なかなか予約の取れない人気のキャンプ場でも焚き火の不始末による火災がありました(詳細はコチラ)。
火災のリスクだけでなく、誤った火の消し方や後始末をすると、火傷を負ったり、他のキャンパーに迷惑をかけてしまったりする可能性もあります。
自分と周りの安全を守るためにも、正しい火の消し方をマスターしましょう。
正しい火の消し方
物が燃え続けるには「可燃物」「酸素」「熱」の3つが必要といわれています(燃焼の三要素)。
したがって、このうちのどれかを取り除くことが消火の基本となります(消火の三原則)。
焚き火の具体的な火の消し方を解説していきます。
正しい消火①:薪を燃やしつくす(除去消火)

最も基本となる火の消し方は「薪を燃やしつくす」という方法です(除去消火)。
薪を燃やしつくせば「可燃物」がなくなり、自然と火が消えます。
この方法が基本かつ一番理想的な消火方法ですが、完全に燃えつきるまで待つ必要があります。
ですので、就寝時間から逆算して、最後の一本の薪を投入する時間を決めましょう。
目安としては、以下の通りです。
- 針葉樹: 就寝時間の60〜90分前
- 広葉樹: 就寝時間の90〜120分前
燃えつきるまでにかかる時間は、天候や焚き火台の構造によって変わってきます。
焚き火の回数を重ねていきながら、ご自身の焚き火台での燃焼時間を把握していきましょう。
正しい消火②:酸素を断ち切る(窒息消火)

次の火の消し方は「酸素を断ち切る」という方法です(窒息消火)。
熱を持った薪や炭を「火消し壺」や「アッシュキャリー」に入れて、密封状態にすることで酸素を断ち切り、燃焼を止めます。
少しでも長く焚き火を楽しみたいという方には、この消し方がおすすめです。
マッシュ私も毎回この方法で火を消しています。
薪や炭の大きさにもよりますが、火消し壺に入れてから1時間程度で消火できます。
注意: 薪や炭を入れた火消し壺、アッシュキャリーは高温になりますので、必ず耐熱グローブを使用してください。
正しい消火③:水につけて温度を下げる(冷却消火)

最後に紹介するのは「水につけて温度(熱)を下げる」という方法です(冷却消火)。
水を入れたバケツを用意し、燃え残った薪や炭を一つずつ水につけて消火します。
薪や炭の中心部分まで水をしみこませて完全に消火させましょう。
基本的には 「薪を燃やし尽くす」「酸素を断ち切る」のどちらかで消火することをおすすめします。
どうしても時間がないときには、「水につけて温度を下げる」で消火するようにしましょう。
危ない!やってはいけない行為
焚き火台に水をかけてはダメ!

初心者は「水をかけて火を消す」と思いがちですが、危険ですのでやってはいけません。
燃え残りの薪や炭は、炎が出ていない状態でも中心温度は700〜900℃ほどあるといわれています。
高温の薪や炭に水をチョロっとかけただけでは消火することはできません。
水をかけると熱い水蒸気や煙が発生し、大火傷を負ってしまうリスクがあります。
火傷のリスクだけでなく、急激な温度変化によって大事な焚き火台が変形してしまう可能性もあります。
リスクしかありませんので、絶対にやめましょう!
地面に埋めるのはダメ!

「地面に埋めれば火は消える」と思いがちですが、燃焼の三要素が揃っているため、地面に埋めても消火しません。
逆に地面に埋めることで熱が逃げにくく、温度を保ち続けてしまいます。
次に使用するキャンパーに火傷を負わせてしまう恐れもあるため、地面に埋めるのも絶対にやめましょう!
また、土に埋めても炭は分解されないため、自然に還ることはありません。
着火剤のつぎたしはダメ!
早く燃やし尽くしたいからといって「着火剤のつぎたし」もやってはいけません。
特にジェルタイプの着火剤は、チューブにも炎が燃え移ってきて手を火傷する恐れがあります。
危険ですので、着火剤のつぎたしも絶対にやめましょう!
揃えておきたい焚き火の消火グッズ
安全に火を消すために揃えておきたい消火グッズを紹介します。
耐熱グローブ

焚き火は火傷のリスクを伴います。 消火時に限らず、焚き火をするなら「耐熱グローブ」は揃えておきましょう。
燃え残りを入れた火消し壺やアッシュキャリーは高温になります。素手で触るのは絶対にやめましょう。
耐熱グローブは焚き火で料理をする際にも役立ちます。
火消し壺

火消し壺は、先ほど紹介した「窒息消火」に必要な道具になります。
火消し壺に入れて消火した炭は「消し炭」として再利用することができます。
消し炭は火がつきやすいので、次回の焚き火やバーベキューのときに役立ちます。
ステンレス製や陶器製の火消し壺があり、キャンプにはステンレス製の火消し壺がおすすめです。
我が家では、庭でバーベキューをしたときに残った炭を入れるのに使っています。
アッシュキャリー

アッシュキャリーも燃え残りの薪や炭を入れて「窒息消火」をすることができます。
アッシュキャリーは折りたたんでコンパクトに収納できるため、火消し壺よりも携帯性に優れています。
我が家も最近のキャンプではアッシュキャリーを使用しています。 炭の中心が赤く燃えているのが落ち着いたらアッシュキャリーに入れるようにしています。
注意: 火消し壺ではありませんので、炎が出ている状態の薪や炭をアッシュキャリーに入れることはできません。
アウトドア用アルミホイル

アウトドア用アルミホイルは、燃え残り薪や炭を包むことで酸素を遮断し、消火することができます。
アウトドア用アルミホイルは、通常のものより厚さがあり、熱に強く破れにくくなっています。
あらかじめ焚き火台にアウトドア用アルミホイルを敷いておけば、後片付けも簡単になります。
火ばさみ

燃え残った薪や炭を掴むのに必要なのが火ばさみです。
小さな炭が多く残るので、小さいものが掴みやすい火ばさみがあると消火時に便利です。
バケツ

「冷却消火」で必要になるのが、水を入れておくバケツです。
消火用に使用するバケツは金属製がおすすめです。
万が一のための消火用水を入れておくこともできるので、一つ用意しておくと便利です。
焚き火を上手に終わらせるコツ
安全に消火するためには、事前の準備とタイミングが重要です。
ここでは、スムーズに焚き火を終えるための3つのコツを紹介します。
最後の薪は就寝時間から逆算して投入
焚き火が楽しくて、炎が弱くなるとついつい薪を追加したくなりますが、寝る時間から逆算して「最後の薪」を投入する時間を決めておきましょう。
先ほども少し触れましたが、薪が燃え尽きるまでには時間がかかります。
- 針葉樹: 就寝の60〜90分前
- 広葉樹: 就寝の90〜120分前
これを目安に、最後の薪を投入する時間を決めましょう。
決めた時間を過ぎたら、あとは熾火(おきび)を楽しみましょう。
効率よく燃やし尽くす
まだ薪が燃え残っている…。
そんな時は、以下の方法で燃焼を促進させることができます。
- 燃え残った薪は細かく砕く
- 燃え残っている大きな炭や薪を、火ばさみを使って小さく砕きます。
小さく砕くことで表面積が増え、燃えやすくなります。
- 燃え残っている大きな炭や薪を、火ばさみを使って小さく砕きます。
- 細かい炭はまとめる
- バラバラになった炭を焚き火台の中央に集めます。
熱源を集中させることで、燃焼温度が維持され燃えやすくなります。
- バラバラになった炭を焚き火台の中央に集めます。
- 火吹き棒で空気を送る
- 集めた炭に火吹き棒で空気を送り込みます。
酸素を供給することで、残った炭の燃焼を促進します。
- 集めた炭に火吹き棒で空気を送り込みます。
燃え残りは火消し壺かアッシュキャリーに入れる
どれだけ上手に燃やしても、どうしても炭が残ってしまうことはあります。
無理に燃やし尽くそうとして夜更かしをするよりも、ある程度燃やしたら「火消し壺」や「アッシュキャリー」に入れて窒息消火させましょう。
焚き火を安全に楽しむ豆知識
最後に、ご自身と周りのキャンパーを守るために知っておきたい、安全に関する豆知識とマナーを紹介します。
強風時は焚き火はやらない
強風時の焚き火は大変危険です。
マッシュ風が強いときは焚き火は中止しよう。
目安としては、風速5m以上のときは焚き火はやめましょう。
火の粉が飛んでテントやタープに穴があいてしまったり、最悪の場合は火災を引き起こしてしまう可能性もあります。
判断に迷ったときは、キャンプ場の管理人に相談してみましょう。
トイレや洗い物に行くときはどうする?
トイレや洗い物などでサイトを離れる際、焚き火を放置するのは大変危険です。
誰もいない間に薪が爆ぜたり、突風で火の粉が飛んだりして火災を引き起こす可能性があります。
ファミリーキャンプ、グループキャンプなら、順番にトイレに行くなどして、必ず大人が焚き火のそばにいるようにしましょう。
ソロキャンプの場合は、一旦火消し壺に入れるなどしてからサイトを離れるようにしましょう。
サイレントタイムでの焚き火
多くのキャンプ場では、サイレントタイムが夜9時〜10時に設定されています。
基本的には、サイレントタイムに合わせて焚き火を終えるようにしましょう。
キャンプ場によっては、サイレントタイムでも静かにすることを条件に焚き火を許可しているところもありますので、キャンプ場のルールにしたがってください。
翌日に焚き火をする場合でも寝る前は完全に消火させる
焚き火では、「寝る前に焚き火を完全に消火」させることが絶対です。
例外はありません。翌日に焚き火をする場合も、寝る前は完全に消火する必要があります。
完全に消火したかの確認方法
見た目には火が消えていても、内部が高温になっていることがあります。 以下の方法で慎重に確認しましょう。
- 炭に空気を送ってみる
- 火吹き棒などで風を送ってみて、赤く光る部分があればまだ燃えています。
- 火消し壺やアッシュキャリーに手を近づけてみる
- 容器自体が熱を持っている場合は、まだ内部が高温です。
- 炭に手を近づけてみる(絶対に触れてはいけません)
- かざした手に熱を感じるようであれば、まだ消火できていません。
灰の処分方法
灰捨て場があるキャンプ場なら、ルールにしたがって指定の灰捨て場に捨ててください。
燃え残りの薪などは入れず、完全に灰になった状態で捨てましょう。
灰捨て場がないキャンプ場の場合は、火消し壺やアッシュキャリーに入れて持ち帰りましょう。
持ち帰った灰は、お住まいの自治体のルールにしたがって処分してください。
「来た時よりも美しく」を心がけ、焚き火跡を残さないようにしましょう。
まとめ:正しい火の消し方で安全なキャンプを!
今回は、焚き火の正しい消し方と絶対にやってはいけない行為について解説しました。
- 寝る前は必ず「完全消火」を確認する
- 消火方法は「燃やし尽くす」か「窒息消火(火消し壺など)」が基本
- 「水ぶっかけ」「土埋め」は絶対NG
記事の中でも繰り返しお伝えしましたが、「焚き火台に直接水をかける」のは非常に危険な行為です。
ご自身の怪我だけでなく、焚き火台の破損にもつながりますので絶対にやめましょう。
焚き火はキャンプの最大の楽しみといっても過言ではありませんが、火の扱いには責任が伴います。
正しい知識とマナーを身につけることは、自分自身や大切な道具を守るだけでなく、キャンプ場や自然を守ることにもつながります。
ぜひ次回のキャンプでは、余裕を持ってスマートに焚き火を終わらせてみてください。
ルールとマナーを守って、安全で楽しい焚き火ライフを楽しみましょう!

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